自分のことを指す単語には、「ぼく」「おれ」「わたくし」と色々ありますが、男女とも使えて、どんな場面で使える「わたし」が最も一般的です。 初めて日本語を学ぶ学習者に対しても、「わたし」で導入するのが最も無難です。

学習者は教師が発する言葉の全てに注意を向けているので、普段自分のことを「ぼく」とか「あたし」とか言っている教師も、日本語を教える際には必ず「わたし」で統一すると良いです。

この段階で「ぼく」と「わたし」の使い分けを教える必要はありません。他に優先すべき学習項目はたくさんあります。オンライン日本語学習では、４７課で「ぼく」などを導入します。

相手の名前を呼ぶ時は、誰に使っても失礼にならない「名字さん」が良いです。

話者と相手の関係によっては、「名前さん」や「名前くん」の方が自然な場合もありますが、初級の日本語で重要なことは汎用性です。日本人女性の中には名前で呼ばれたいという人も少なくないのですが、学習者に「女性は名前で呼ぶ」と理解させてしまった結果、ビジネスなどで相手に馴れ馴れしい印象を与えてしまう恐れがありますので、やはり最初は「名字さん」で統一するのが無難です。

もちろん、教師も相手の性別や年齢で区別することなく「名字さん」で呼ぶようにすると良いです。

オンライン日本語学習では、４７課で「〜くん」などを導入します。